
こんにちは!
いわつか歯科クリニック副院長の岩塚久です。
「歯を磨いているのに、歯ぐきが腫れる」「朝起きると口臭が気になる」──そんな悩みの原因は、歯周病かもしれません。
歯周病は成人の約8割がかかっているといわれるほど身近な病気ですが、毎日の習慣を見直すことで予防が可能です。この記事では、歯周病を防ぐために知っておきたいポイントと、今日から実践できるケア方法を紹介します。
1. 正しい歯みがきでプラークを残さない
歯周病の最大の原因は、歯と歯ぐきの境目にたまる「プラーク(歯垢)」です。プラークには細菌が多く含まれ、放置すると歯石に変わり、炎症を引き起こします。
効果的な歯みがきのコツは以下の通りです。
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毛先のやわらかい歯ブラシを選び、軽い力で小刻みに動かす。
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1日2〜3回、1回3分以上を目安に磨く。
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歯と歯ぐきの境目を意識して、45度の角度でブラシを当てる。
磨き残しを減らすことで、歯ぐきの炎症を予防できます。
2. デンタルフロス・歯間ブラシを併用する
歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れを十分に落とせません。
歯周病の予防には、デンタルフロスや歯間ブラシの使用が欠かせません。
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歯と歯の間が狭い人はフロスを、隙間が広い人は歯間ブラシを使用。
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夜の歯みがき前に使うことで、プラークを効率的に除去できます。
わずか1〜2分のケアを追加するだけで、歯周病リスクを大きく減らせます。
3. バランスのとれた食生活で歯ぐきを強くする
栄養バランスも歯周病予防に大きく関係しています。
ビタミンCやカルシウム、タンパク質は、歯ぐきや歯を健康に保つために欠かせません。
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ビタミンC:柑橘類やブロッコリーに多く含まれ、歯ぐきの炎症を抑える。
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カルシウム:小魚や乳製品に多く、歯を強くする。
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タンパク質:歯周組織の修復に役立つ。
甘い飲み物や間食を控え、よく噛んで食べることも大切です。
4. 喫煙とストレスは歯周病の大敵
タバコは歯周病を悪化させる最大の生活習慣要因のひとつです。
ニコチンが血流を悪くし、歯ぐきの炎症を気づきにくくするため、症状が進行しても自覚しにくくなります。
また、ストレスも免疫力を低下させ、細菌への抵抗力を弱めます。
禁煙とリラックスを心がけることで、歯ぐきの健康を守ることができます。
5. 定期的な歯科検診とプロによるクリーニング
どれだけ丁寧に歯みがきをしても、自宅ケアには限界があります。
3〜6か月に1回の歯科検診で、歯石の除去や磨き残しのチェックを受けましょう。
歯科医院での「スケーリング」や「PMTC(プロによるクリーニング)」は、歯周病の早期発見・予防に効果的です。
また、自分では気づけない歯ぐきの変化もプロの目で確認できます。
歯周病予防に関するよくある質問
Q1. マウスウォッシュだけで予防できますか?
マウスウォッシュは補助的なケアにすぎません。歯ブラシやフロスで物理的に汚れを落とすことが基本です。
Q2. 痛みがないのに歯周病になることはありますか?
あります。歯周病は自覚症状が出にくく、気づかないうちに進行していることが多いです。
Q3. 若い人でも歯周病になりますか?
はい。10代や20代でも、生活習慣や磨き残しが原因で発症することがあります。
まとめ:毎日の積み重ねが歯ぐきを守る
歯周病予防のポイントは、**「正しいケアを毎日続けること」**です。
歯ブラシ・フロスの習慣化、バランスの取れた食生活、定期検診の3本柱で、健康な歯ぐきを維持しましょう。
早めの対策こそが、将来の歯を守る一番の近道です。
執筆
いわつか歯科
副院長 岩塚 久