自宅ケアだけで安心?歯を守るために知っておきたい“2つのクリーニング”の違い|いわつか歯科クリニック|名古屋市中村区の歯医者

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自宅ケアだけで安心?歯を守るために知っておきたい“2つのクリーニング”の違い



こんにちは!
いわつか歯科クリニック副院長の岩塚久です。

毎日しっかり歯を磨いているのに、検診で「歯石がついていますね」と言われたことはありませんか?
実は、**自宅でのケア(ホームクリーニング)と歯科医院でのクリーニング(プロクリーニング)**には、それぞれ役割と限界があります。

どちらも大切な歯の健康を守るための手段ですが、目的が少し違うのです。
この記事では、両者の違いと上手な使い分けについて分かりやすく解説します。


1. ご自宅でのクリーニング(ホームケア)とは

■ 毎日のケアが虫歯・歯周病予防の基本

自宅で行う歯みがきやデンタルフロスによる清掃は、歯の表面についたプラーク(歯垢)を取り除くことが目的です。
プラークは細菌のかたまりで、放置すると酸を出して歯を溶かしたり、歯ぐきの炎症を引き起こしたりします。

■ ホームケアでできること

  • 歯ブラシでの毎日のブラッシング

  • フロスや歯間ブラシによる隙間の清掃

  • フッ素入り歯磨き粉や洗口液での虫歯予防

これらを正しく行うことで、プラークの再付着を防ぎ、口内環境を清潔に保つことができます。

■ しかし、ホームケアには「限界」も

どんなに丁寧に磨いても、歯と歯の間や歯ぐきの下に落としきれない汚れが残ってしまうことがあります。
特にプラークが硬くなって「歯石」に変わると、歯ブラシでは取ることができません。


2. 歯科医院でのクリーニング(プロケア)とは

■ 専用機器でしか落とせない汚れがある

歯科医院で行うクリーニングは、歯石やバイオフィルム(強固な細菌膜)を除去することが目的です。
歯石は、プラークが唾液中のカルシウムと結合して硬くなったもので、家庭のケアでは除去できません。

専用の器具(スケーラーや超音波機器)を使い、歯の表面や歯ぐきの下まで丁寧に清掃します。
これにより、歯周病や口臭の原因を根本から取り除くことができます。

■ 歯の表面をツルツルに仕上げる“PMTC”

プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング(PMTC)は、専用のペーストと器具で歯を磨き上げるケア方法。
タバコのヤニやコーヒーなどの着色も落とせるため、見た目もきれいになり、汚れがつきにくくなる効果があります。

■ プロケアの理想的な頻度

3〜6か月に1回程度の定期的なクリーニングが目安です。
歯石の付着や歯ぐきの状態に応じて、間隔を短くすることもあります。


3. ホームケアとプロケアの役割の違い

項目 ご自宅でのケア(ホームケア) 歯科医院でのケア(プロケア)
主な目的 プラーク(歯垢)を除去 歯石・バイオフィルムを除去
使用する道具 歯ブラシ、フロス、歯間ブラシ スケーラー、超音波器具、PMTC
効果 虫歯・歯周病の予防 進行予防・再発防止・美観改善
頻度 毎日 3〜6か月に1回

両方を組み合わせることで、歯を長く健康に保つための最も効果的な予防習慣が完成します。


4. ホームケアをより効果的にするコツ

  • 夜の歯みがきを丁寧に(寝ている間は唾液が減り、細菌が繁殖しやすいため)

  • 歯ブラシは月1回交換

  • フッ素入り歯磨き粉を使用

  • 歯みがき後のうがいは1回にとどめてフッ素を残す

これらを続けることで、プロケアの効果を長持ちさせ、むし歯や歯周病を寄せつけない口内環境を保てます。


まとめ:2つのケアで“理想の口内環境”をキープしよう

毎日のホームケアは、虫歯や歯周病を防ぐ第一歩。
そして、歯科医院でのプロケアは、その効果をより確実にするための“仕上げ”です。

どちらか片方ではなく、両方をバランスよく取り入れることが大切です。
自宅での丁寧なケアに加えて、定期的なプロクリーニングを受けることで、健康で清潔な口元を長く維持していきましょう。




執筆

いわつか歯科
副院長 岩塚 久