こんにちは!
いわつか歯科クリニック副院長の岩塚久です。
健康な歯を保つためには、毎日の歯磨きや定期的な歯科検診が重要ですが、「何を食べるか」「どのように食べるか」も歯の健康に大きな影響を与えます。食事の内容や習慣次第で、虫歯や歯周病のリスクを減らすことができるのです。今回は、歯を強くし、口内環境を整えるための食習慣について詳しく解説します。
1. 歯を強くする栄養素を積極的に摂る
歯の健康には、以下の栄養素が欠かせません。
✅ カルシウム(歯や骨の主成分)
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牛乳、チーズ、ヨーグルト
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小魚(ししゃも、ちりめんじゃこ)
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大豆製品(豆腐、納豆)
✅ ビタミンD(カルシウムの吸収をサポート)
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鮭、サバ、イワシ
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きのこ類(しいたけ、しめじ)
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卵(卵黄)
✅ リン(エナメル質を強化)
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肉類(鶏肉、豚肉、牛肉)
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魚介類(エビ、カニ)
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ナッツ類(アーモンド、ピーナッツ)
✅ ビタミンC(歯茎の健康を維持)
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柑橘類(オレンジ、レモン)
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ピーマン、ブロッコリー
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いちご、キウイ
✅ 食物繊維(唾液の分泌を促す)
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野菜(ごぼう、キャベツ、にんじん)
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果物(りんご、バナナ)
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玄米、雑穀米
これらの栄養素をバランスよく摂取することで、歯や歯茎を丈夫にし、虫歯や歯周病の予防につながります。
2. よく噛むことが歯の健康につながる
よく噛むことで、唾液の分泌が増え、口内の汚れを洗い流す効果があります。唾液には、細菌の繁殖を抑えたり、歯のエナメル質を修復したりする働きがあるため、「よく噛むこと」は予防歯科の重要なポイントです。
✅ よく噛むためにおすすめの食品
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繊維質の多い野菜(ごぼう、れんこん、キャベツ)
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硬めの食品(玄米、ナッツ類、するめ)
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噛み応えのある果物(りんご、梨)
柔らかいものばかりを食べていると、噛む回数が減り、唾液の分泌が少なくなるため、意識的に噛み応えのある食品を取り入れることが大切です。
3. 虫歯を防ぐために控えたい食べ物・飲み物
以下の食品は、虫歯のリスクを高めるため、摂りすぎには注意しましょう。
❌ 砂糖を多く含むお菓子やジュース
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チョコレート、キャラメル、キャンディー
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炭酸飲料、スポーツドリンク
❌ 粘着性の高い食べ物
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グミ、干し柿、ドライフルーツ
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菓子パン
❌ 酸性の強い飲み物(歯のエナメル質を溶かす可能性あり)
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コーラ、柑橘系ジュース
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ワイン、酢を多く含む食品
どうしても甘いものや酸性の強い飲み物を摂る場合は、食後すぐに口をすすぐか、歯磨きをすることを習慣にしましょう。
4. 食べるタイミングも重要!間食の頻度に注意
食事をするたびに口内の酸性度が上がり、歯のエナメル質が溶けやすくなります。しかし、唾液の働きによって30分〜1時間ほどで口内が中性に戻り、再石灰化が進みます。
しかし、ダラダラと間食を続けていると、口の中が常に酸性の状態になり、虫歯リスクが上がります。
✅ 間食の注意点
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食べる回数を決める(1日1〜2回に抑える)
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食べる時間を決め、ダラダラ食べない
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甘いものを食べるなら食後すぐにする(間食を避ける)
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間食の際は、お茶や水を一緒に飲む
おやつには、ナッツやチーズ、ヨーグルトなど、虫歯になりにくい食品を選ぶのもおすすめです。
5. 予防歯科のために、定期的なメンテナンスを
食事に気をつけることは大切ですが、それだけでは十分ではありません。定期的に歯科検診を受け、プロのケアを受けることで、より効果的に歯を守ることができます。
✅ 歯科検診のメリット
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早期の虫歯や歯周病を発見できる
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歯石やプラークを除去し、口内環境を整えられる
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正しい歯磨きの指導を受けられる
理想的なのは、半年に1回の歯科検診です。定期的なチェックを受けることで、健康な歯を長く保つことができます。
まとめ
予防歯科のためには、**「何を食べるか」「どのように食べるか」**が重要です。カルシウムやビタミンDなど、歯を強くする栄養素を意識して摂取し、よく噛む習慣をつけることで、唾液の分泌を促進し、口内環境を整えることができます。
また、砂糖の摂取を控え、間食の頻度を減らすことも、虫歯予防には欠かせません。さらに、定期的な歯科検診を受けることで、トラブルを未然に防ぎ、健康な歯を維持することができます。
毎日の食事とケアを見直し、「食べること」で歯の健康を守っていきましょう!