
こんにちは!
いわつか歯科クリニック副院長の岩塚久です。
朝起きたときにあごがだるい、歯がすり減っている気がする――それは「歯ぎしり(ブラキシズム)」のサインかもしれません。
しかし、歯ぎしりの原因はストレスだけではありません。実は、かみ合わせや歯並びのズレが根本原因となっていることもあるのです。
この記事では、歯ぎしりの多様な原因とともに、矯正治療が有効なケースについて詳しく解説します。
歯ぎしりの主な原因とは?
歯ぎしりの原因は1つに絞れません。主な要因は以下の通りです。
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ストレスや緊張による無意識の習慣
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睡眠中の呼吸障害や浅い眠り
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かみ合わせの悪さ
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歯並びやあごの骨格のズレ
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遺伝や生活習慣による癖
中でも見落とされがちなのが、かみ合わせと歯並びの問題です。上下の歯が正しく当たらないと、脳が「調整しよう」と無意識に力を入れ、それが歯ぎしりとして現れることがあります。
どんな歯並びが歯ぎしりの原因になるの?
以下のような噛み合わせのズレや歯列不正が、歯ぎしりの一因となる場合があります。
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出っ歯や受け口など前後のズレ
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左右の歯が正しくかみ合っていない(交叉咬合)
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奥歯がうまく接触しない開咬
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歯がガタガタしていて咀嚼に偏りがある
これらがあると、あごや筋肉に過剰な力がかかり、夜間に歯ぎしりとして表れることがあるのです。
矯正治療が有効な理由
矯正治療によって歯並びとかみ合わせを整えることで、歯ぎしりの原因が根本から改善されることがあります。具体的には、
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上下の歯が安定して正しくかみ合うようになる
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無意識に入っていたあごの緊張が緩和される
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筋肉のバランスが整い、力の分散ができる
このような変化が、歯ぎしりの頻度や強さの軽減につながる可能性があります。
ただし、すべての歯ぎしりが矯正で治るわけではないため、まずは歯科医院でしっかりと診断を受けることが大切です。
歯ぎしり放置のリスクとは?
歯ぎしりをそのままにしておくと、以下のような深刻なトラブルを引き起こすこともあります。
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歯のすり減り・破折
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知覚過敏の悪化
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顎関節症の発症
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肩こりや頭痛など全身への影響
「ただの癖」と軽く見ず、原因に合った対策を早めに講じることが大切です。
まとめ:歯ぎしりの陰に潜む「かみ合わせの問題」に注目!
歯ぎしりの原因は多岐にわたりますが、歯並びやかみ合わせが関係しているケースでは、矯正治療が有効な対処法となることがあります。もし、繰り返す歯ぎしりに悩んでいるなら、一度かみ合わせのチェックを受けてみるのがおすすめです。
ストレス解消だけでは改善しない場合、専門的なアプローチで根本解決を目指すことが、将来の歯や健康を守る第一歩になります。
執筆
いわつか歯科
副院長 岩塚 久