エナメル質が傷つくと知覚過敏になる?原因と予防法をわかりやすく解説|いわつか歯科クリニック|名古屋市中村区の歯医者

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エナメル質が傷つくと知覚過敏になる?原因と予防法をわかりやすく解説



こんにちは!
いわつか歯科クリニック副院長の岩塚久です。

エナメル質と知覚過敏の関係

歯の表面を覆っている「エナメル質」は、人体で最も硬い組織といわれています。しかし、酸や摩擦などで徐々に削られると、その下にある「象牙質」が露出し、冷たいものや甘いものがしみる「知覚過敏」の症状が起こります。
本来、エナメル質は歯を守るバリアの役割を果たしていますが、一度失われると再生しません。そのため、エナメル質を傷つけないことが知覚過敏の予防に直結します。


エナメル質が傷つく主な原因

1. 強すぎる歯みがき

力を入れすぎてゴシゴシ磨くと、エナメル質を削ってしまう恐れがあります。特に硬めの歯ブラシや研磨剤の多い歯磨き粉を使うと、摩耗が進みやすくなります。

2. 酸性の飲食物

炭酸飲料や柑橘類などの酸性食品は、エナメル質を軟化させる作用があります。その状態で歯を磨くと、より削れやすくなるため注意が必要です。

3. 歯ぎしり・食いしばり

就寝中や日中の無意識な歯ぎしりによって、エナメル質が徐々に摩耗していきます。これが慢性的に続くと、象牙質が露出しやすくなります。


知覚過敏が起こる仕組み

エナメル質が削れて象牙質が表に出ると、象牙質にある「象牙細管」という小さな管が刺激を伝えやすくなります。冷たい水や甘い食べ物の刺激がこの管を通して神経に届くことで、「キーン」とした痛みを感じるのです。つまり、知覚過敏は虫歯ではないものの、エナメル質のダメージのサインといえます。


エナメル質を守るための予防法

1. 正しい歯みがき習慣

やわらかめの歯ブラシを使い、力を入れすぎずに小刻みに動かして磨くのが理想です。また、酸性の飲食後はすぐに歯を磨かず、30分ほど時間を空けるとエナメル質を守れます。

2. 食生活の工夫

酸性の強い飲み物はストローを使って歯に直接触れないようにすると効果的です。さらに、カルシウムやリンを含む食品をバランスよく摂ることで歯の強化につながります。

3. 歯ぎしり対策

就寝時にマウスピースを装着することで、歯ぎしりや食いしばりによる摩耗を防げます。歯科医院で自分に合ったものを作成してもらうのがおすすめです。


知覚過敏に関するよくある質問

Q1. 知覚過敏は自然に治りますか?

軽度であれば一時的に症状が落ち着くこともありますが、エナメル質が再生することはありません。早めに歯科医院で相談するのが安心です。

Q2. 知覚過敏と虫歯はどう見分ける?

どちらも「しみる」症状がありますが、知覚過敏は一時的で、刺激を避けると収まります。一方、虫歯は進行すると持続的に痛む傾向があります。

Q3. 市販の知覚過敏用歯磨き粉は効果ある?

カリウムイオンやフッ素を含む歯磨き粉は、神経への刺激を和らげる働きがあり、予防や軽減に有効です。ただし、根本的な原因解決には歯科診断が必要です。


まとめ:エナメル質を守って知覚過敏を予防しよう

エナメル質が傷つくと、知覚過敏は誰にでも起こり得ます。強い歯みがき、酸の多い飲食物、歯ぎしりといった生活習慣を見直し、日常的にエナメル質を守ることが大切です。もし症状が出ている場合は、自己判断せず歯科医院に相談しましょう。早めのケアで歯の健康を長く保つことができます。



執筆

いわつか歯科
副院長 岩塚 久