乳歯の虫歯を放置するとどうなる?リスクと正しい治療・予防法を徹底解説|いわつか歯科クリニック|名古屋市中村区の歯医者

〒453-0861

名古屋市中村区岩塚本通り4-37

駐車場22台あり

トピックス Topics

乳歯の虫歯を放置するとどうなる?リスクと正しい治療・予防法を徹底解説



こんにちは!
いわつか歯科クリニック副院長の岩塚久です。

乳歯の虫歯は「生え変わるから放っておいていい」わけではない

「乳歯はいずれ抜けるから虫歯になっても大丈夫」と考える方は少なくありません。
しかし、乳歯の虫歯を放置すると、永久歯の健康や歯並び、さらにはお子さんの全身の成長にも影響することがあります。
乳歯の虫歯は自然には治らないため、早めの対処がとても大切です。


乳歯の虫歯を放置するリスク

1. 永久歯に悪影響を及ぼす

乳歯の下には、次に生えてくる永久歯が準備されています。虫歯が進行すると炎症が根の部分まで広がり、永久歯の形成不良や変色を引き起こす可能性があります。

2. 歯並びや噛み合わせの乱れ

虫歯で乳歯を早く失うと、隣の歯が移動してしまい、永久歯が正しい位置に生えにくくなります。結果として将来的に歯列矯正が必要になるケースも少なくありません。

3. 食事や発音への影響

乳歯の虫歯で噛む力が弱くなると、硬い食べ物を避けるようになり、偏食や栄養バランスの乱れにつながります。また、前歯が虫歯になると発音に支障をきたす場合もあります。

4. 痛みや感染のリスク

放置された虫歯は神経まで達し、強い痛みや腫れを引き起こします。さらに感染が広がると、顎や全身に影響を及ぼすこともあります。


乳歯の虫歯の治療法

1. 初期虫歯の段階では経過観察やフッ素塗布

歯の表面が白く濁る程度の初期虫歯なら、削らずに経過を見ながらフッ素塗布で再石灰化を促す方法が取られます。

2. 進行した虫歯は削って詰める

黒くなったり穴が空いたりしている場合は、虫歯部分を削って樹脂(レジン)などで詰めます。子どもの歯は小さいため、早めの治療で痛みや通院回数を減らせます。

3. 神経まで進んだ虫歯は根の治療が必要

虫歯が神経まで達していると、感染部分を取り除いて詰め物をする「乳歯の根管治療」を行うこともあります。痛みを抑え、永久歯の発育を守るための大切な処置です。


乳歯の虫歯を防ぐための予防法

1. 毎日の歯磨きを丁寧に

仕上げ磨きは小学校低学年くらいまで保護者が行うことが理想です。特に奥歯のかみ合わせ部分や歯と歯の間は虫歯ができやすいため、念入りに磨きましょう。

2. 甘い飲食物を与えるタイミングに注意

ジュースやお菓子を頻繁に摂ると、口の中が酸性に傾き、虫歯菌が活発になります。だらだら食べず、時間を決めて摂取することが大切です。

3. 定期的な歯科検診とフッ素塗布

乳歯はエナメル質が薄く、虫歯の進行が早いのが特徴です。3〜4か月ごとの定期検診とフッ素塗布で、虫歯の早期発見・予防が可能になります。


乳歯の虫歯に関するよくある質問

Q1. 乳歯の虫歯は自然に治りますか?

いいえ、自然治癒はしません。進行を止めるには治療または専門的なケアが必要です。

Q2. 治療が怖がる子どもはどうすればいい?

歯医者に慣れるために、痛みがない時期から定期検診を受けるのがおすすめです。徐々に慣れていくことで治療への恐怖心が軽減します。

Q3. フッ素はいつから使える?

生後6か月ごろから使用できます。歯が生え始めたタイミングで歯科医院や家庭用の低濃度フッ素ジェルを取り入れるとよいでしょう。


まとめ:乳歯の虫歯は早期発見・早期治療がカギ

乳歯の虫歯を放置すると、永久歯の健康や歯並び、全身の発育にも影響を及ぼします。
「どうせ抜けるから」と放っておかず、早めの治療と日々のケアで虫歯を予防しましょう。
小さな乳歯を守ることは、お子さんの将来の笑顔と健康を守る第一歩です。



執筆

いわつか歯科
副院長 岩塚 久