
こんにちは!
いわつか歯科クリニック副院長の岩塚久です。
【むし歯と歯周病はなぜ起こるのか】
むし歯と歯周病は、どちらもお口の中の細菌が関係する感染性の病気です。むし歯は、細菌が糖分を分解して酸をつくり、その酸によって歯が溶かされることで発症します。一方、歯周病は歯と歯ぐきの間にたまったプラーク(歯垢)の中の細菌が歯ぐきに炎症を起こし、進行すると歯を支える骨を溶かしてしまう病気です。
どちらも初期段階では自覚症状が少ないという共通点があります。そのため「痛くなってから治療する」のではなく、「痛くならないように予防する」という意識が非常に重要です。
【基本は毎日の正しい歯磨き】
むし歯や歯周病予防の基本は、毎日の丁寧な歯磨きです。原因となるプラークをしっかり取り除くことが最も効果的な予防法です。
ポイントは、回数よりも質です。1日2〜3回磨いていても、磨き残しが多ければ予防効果は十分とはいえません。歯と歯ぐきの境目、奥歯のかみ合わせ部分、歯と歯の間は特にプラークがたまりやすい場所です。歯ブラシは小刻みに動かし、1本1本を意識して磨きましょう。
また、歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れを完全に除去することは難しいため、デンタルフロスや歯間ブラシの併用が不可欠です。歯間ケアを習慣化することで、歯周病のリスクを大きく下げることができます。
【食生活の見直しがカギになる】
むし歯予防では、糖分の摂り方が重要です。甘いものを完全にやめる必要はありませんが、「だらだら食べ」を避けることが大切です。口の中に糖分がある時間が長いほど、酸が作られる時間も長くなり、歯が溶けやすくなります。
間食は時間を決める、食後はできるだけ早く歯を磨く、外出先ではうがいをするなどの工夫を取り入れましょう。キシリトール入りのガムを活用するのも一つの方法です。
歯周病予防の観点では、バランスの良い食事も重要です。ビタミンやミネラルをしっかり摂ることで、歯ぐきの健康を維持しやすくなります。
【唾液の働きを活かす】
唾液には、口の中を洗い流す自浄作用や、酸を中和する働きがあります。唾液の分泌が減ると、むし歯や歯周病のリスクが高まります。
よく噛んで食べることは、唾液の分泌を促進する簡単で効果的な方法です。また、水分補給をこまめに行い、口の中の乾燥を防ぐことも大切です。口呼吸の習慣がある方は、鼻呼吸を意識することで口腔内環境の改善が期待できます。
【定期検診とプロフェッショナルケア】
セルフケアだけでは、どうしても取りきれない汚れがあります。そこで重要になるのが歯科医院での定期検診とクリーニングです。
専門的な機器を使って歯石やバイオフィルムを除去することで、歯周病の進行を防ぐことができます。また、初期のむし歯は自覚症状がないことが多いため、定期的なチェックによって早期発見・早期治療が可能になります。
一般的には3〜6か月ごとの受診が推奨されていますが、リスクの高い方はより短い間隔での通院が望ましい場合もあります。
【生活習慣の改善も重要】
喫煙は歯周病の大きなリスク要因です。タバコは歯ぐきの血流を悪くし、炎症を悪化させます。また、ストレスや睡眠不足も免疫力を低下させ、歯周病の進行を助長します。
十分な睡眠と規則正しい生活を心がけることは、全身の健康だけでなく、お口の健康にもつながります。
【予防は将来への投資】
むし歯や歯周病は、進行すると治療に時間も費用もかかります。重症化すれば歯を失う可能性もあります。しかし、日々の小さな習慣の積み重ねによって、その多くは防ぐことができます。
予防は「面倒なこと」ではなく、「将来の自分への投資」です。自分の歯でしっかり噛める生活は、食事の楽しみや全身の健康にも直結します。
【まとめ】
むし歯や歯周病を予防するために重要なのは、正しい歯磨き、歯間ケア、食生活の見直し、唾液の働きを活かす習慣、そして定期的な歯科受診です。どれか一つだけではなく、総合的に取り組むことが大切です。今日からできる小さな改善を積み重ね、一生自分の歯で過ごせる未来を目指しましょう。
監修
いわつか歯科
副院長 岩塚 久
