
こんにちは!
いわつか歯科クリニック副院長の岩塚久です。
年齢を重ねると、「噛みにくい」「歯ぐきが下がった」「食事が楽しめない」といったお口の悩みが増えてきます。
しかし、正しいケアを続けることで、シニア世代でも歯を守り、快適な毎日を送ることは十分に可能です。
今回は、シニアが健康な歯を維持し、心身ともに豊かな生活を続けるための秘訣をわかりやすく解説します。
1. シニア世代にこそ「歯の健康」が重要な理由
1-1. 食べる力が生活の質を左右する
しっかり噛めることは、栄養をきちんと摂取するために欠かせません。
噛む力が弱まると柔らかい食事が中心になり、栄養バランスが偏りやすくなってしまいます。
1-2. 噛むことは脳の活性化にもつながる
噛むという行為は脳への刺激となり、認知機能の維持に良い影響を与えるといわれています。
歯を失うことは、単に食べにくさにつながるだけでなく、脳の活動にも影響を及ぼすことがあるのです。
1-3. 全身疾患の予防にも関係する
歯周病は心筋梗塞や脳梗塞、誤嚥性肺炎などのリスクを高めることが知られています。
歯と全身の健康は密接に結びついており、シニア世代では特に注意が必要です。
2. 年齢とともに起こるお口の変化
2-1. 歯ぐきの退縮
加齢によって歯ぐきが下がると、歯の根元が露出しやすくなります。
根元はむし歯になりやすいため、シニアで急にむし歯が増える原因にもなります。
2-2. 唾液量の減少
唾液はむし歯・歯周病を防ぐ重要な働きを持っています。
しかし加齢とともに唾液量が減り、口の中が乾燥しやすくなり、細菌が増えやすい環境になってしまいます。
2-3. 歯のすり減り・欠けやすさ
長年使ってきた歯は徐々に摩耗します。
特に歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合、ダメージが大きくなり、歯が割れてしまうこともあります。
3. シニア世代が歯を守るためにできる習慣
3-1. 毎日の丁寧なホームケア
歯磨きは1本ずつ丁寧に、毛先を細かく動かすように行います。
特に歯と歯ぐきの境目のケアが重要で、歯間ブラシやフロスを併用することで効果が高まります。
3-2. 口腔乾燥対策を取り入れる
唾液が減りやすいシニア世代では、
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水分補給
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唾液腺マッサージ
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ガム・タブレットの活用
などが役立ちます。
加湿器を使って部屋の乾燥を防ぐことも効果的です。
3-3. 部分的に歯を失っても放置しない
歯を1本でも失うと噛み合わせが崩れ、他の歯に負担がかかります。
入れ歯・ブリッジ・インプラントなど、適切な方法で早めに補うことが大切です。
3-4. 定期的なプロフェッショナルケア
セルフケアだけでは落とせない汚れや歯石は、歯科医院でのクリーニングが欠かせません。
3〜6ヶ月に一度は検診を受けることで、トラブルの早期発見・早期対応が可能になります。
4. シニアの“健康寿命”を支える歯のメンテナンス
4-1. 歯が残っていると生活の質が高まる
自分の歯で噛めると、食べたいものを自由に食べられるだけでなく、外出や人との交流も積極的になります。
これは心の健康にも大きく関係します。
4-2. 入れ歯の調整も重要
入れ歯は時間とともに合わなくなることがあります。
「痛い」「外れやすい」「噛めない」と感じたら、調整することで快適さが戻ります。
4-3. 小さな違和感を見逃さない
歯ぐきの腫れ、しみる、噛んだときの痛みなど、わずかな変化が大きなトラブルのサインとなることがあります。
気になる症状があれば早めの受診が安心につながります。
まとめ:シニアこそ“日々のケア”で歯を守ろう
シニア世代にとって、歯の健康は食事の楽しみだけでなく、心身の健康にも影響します。
丁寧なホームケアと定期的な歯科検診を組み合わせることで、歯の寿命を大きく延ばすことが可能です。
いつまでも自分の歯で食事を楽しみ、軽やかに過ごすために、今日からできるケアを続けていきましょう。
執筆
いわつか歯科
副院長 岩塚 久
