神経を抜いた歯の被せ物|種類・費用・選び方を歯科医が解説|いわつか歯科クリニック|名古屋市中村区の歯医者

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神経を抜いた歯の被せ物|種類・費用・選び方を歯科医が解説





こんにちは!
いわつか歯科クリニック副院長の岩塚久です。


神経を抜いた歯には、治療後に被せ物を装着することがあります。

「神経を抜いた歯は、どんな被せ物を選べばいいの?」「銀歯と白い被せ物では何が違う?」「保険診療と自費診療では値段がどのくらい変わる?」と疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。

神経を抜いた歯は、虫歯によって歯質が大きく失われていたり、根管治療のために歯を削っていたりすることから、健康な歯とは状態が異なります。そのため、見た目だけではなく、歯をしっかり保護できるかどうかも考えて被せ物を選ぶことが大切です。

被せ物には、金属を使用したものや、セラミックを使用したもの、金属と白い材料を組み合わせたものなど、さまざまな種類があります。それぞれ見た目や強度、費用、耐久性、適応できる歯の条件などが異なるため、「白いから良い」「安いから良い」という単純な判断では選べません。

この記事では、神経を抜いた歯に被せ物が必要になる理由から、代表的な被せ物の種類、保険診療と自費診療の違い、費用の目安、被せ物を選ぶ際に確認したいポイントまで詳しく解説します。



🦷 神経を抜いた歯に被せ物が必要になる理由

神経を抜いた歯は、一般的な虫歯治療を受けた歯とは異なる状態になります。

歯の中心部分には、神経や血管などが入っている歯髄があります。虫歯が深く進行した場合や、歯の内部に強い炎症が起きた場合には、根管治療によって感染した歯髄を取り除くことがあります。

根管治療では、歯の内部へ器具を入れて感染した組織を取り除くため、歯の状態によっては多くの歯質を削る必要があります。また、神経まで感染するほど虫歯が進行している場合、治療を始める時点ですでに歯が大きく失われているケースもあります。

そのため、神経を抜いた歯は、残っている歯質の量によっては強度が低下し、噛む力によって歯が欠けたり割れたりするリスクがあります。

そこで、歯の内部を治療した後に土台を作り、被せ物によって歯を覆って保護することがあります。

被せ物の役割は、単に歯を白く見せたり、削った部分を埋めたりすることだけではありません。噛む力から残った歯質を守り、口の中で歯の形や機能を維持することも重要な役割です。

ただし、すべての神経を抜いた歯に必ず同じタイプの被せ物を装着するわけではありません。歯の位置や残っている歯質、噛み合わせ、審美性への希望などによって適した材料は異なります。



🔍 神経を抜いた歯はなぜ割れやすくなる?

神経を抜いた歯について、「神経がなくなるから歯が枯れて弱くなる」と説明されることがあります。

しかし、実際には神経を抜いたことだけが歯の破折につながるわけではありません。

根管治療が必要になるほど虫歯が進行している場合には、もともと歯質が大きく失われていることがあります。さらに、根管治療のために歯の内部へアクセスすることで、残っている歯質が少なくなる場合があります。

特に奥歯は、食事の際に強い噛む力が加わるため、歯の状態によっては破折に注意が必要です。

そのため、神経を抜いた後は、残っている歯をどのように保護するかが重要になります。

被せ物によって歯を適切に覆うことは、残存歯質を保護するための方法のひとつです。ただし、被せ物を装着したから絶対に歯が割れないというわけではありません。

歯ぎしりや食いしばりが強い場合には、被せ物だけではなく、噛み合わせや就寝時の歯への負担についても考える必要があります。

また、被せ物と歯の境目から虫歯が再発することもあるため、治療後のセルフケアや定期的なメンテナンスも欠かせません。



🦷 神経を抜いた歯に使われる被せ物の種類

銀歯などの金属冠

保険診療で使用される代表的な被せ物のひとつが、金属を使用した冠です。

奥歯などで使用されることが多く、強度が必要な場所にも対応しやすいという特徴があります。保険診療の範囲で治療できる場合は、費用を抑えやすいことも大きなメリットです。

一方で、金属色が目立つため、口を開けたときの見た目を気にする方には向かない場合があります。

また、金属の種類や口腔内の環境によっては、長期的な使用により金属イオンが溶出し、歯ぐきの色が変化することがあります。

すべての方に問題が起こるわけではありませんが、見た目を重視する場合には、ほかの素材も含めて検討することが大切です。

CAD/CAM冠

近年では、保険診療でも白い材料を使用した被せ物が選択できるケースがあります。

その代表的なものがCAD/CAM冠です。

CAD/CAM冠は、コンピューターを利用して設計・加工されたハイブリッドレジン系の材料を使用します。金属を使用しないため、銀歯のような金属色が気になる方にとって選択肢となります。

ただし、適応できる歯の種類や口腔内の条件には一定の基準があります。また、セラミックとは性質が異なり、強度や耐久性、色調などにも違いがあります。

歯ぎしりや食いしばりが強い方などでは、適応について歯科医師とよく相談することが重要です。

セラミックの被せ物

自費診療で選択されることが多いのがセラミックを使用した被せ物です。

セラミックは天然歯に近い色や透明感を再現しやすく、前歯など見た目が重視される場所で選ばれることがあります。

表面の性質から、適切に管理することで着色や汚れが付着しにくいという特徴もあります。

ただし、セラミックにもさまざまな種類があり、強度や透明感などは材料によって異なります。また、自費診療となることが多いため、保険診療の被せ物と比べて費用が高くなる傾向があります。

セラミックなら絶対に割れないというわけではないため、噛み合わせや歯ぎしりの有無なども考慮して選ぶことが大切です。

ジルコニアの被せ物

ジルコニアは、強度に優れた歯科用材料として知られています。

奥歯など、強い噛む力が加わる部位でも選択されることがあります。白い材料であるため、金属の見た目を避けたい方にも適した選択肢のひとつです。

以前のジルコニアは、セラミックと比較して透明感の再現が難しい面もありましたが、現在ではさまざまなタイプのジルコニアが登場しています。

ただし、どのタイプが適しているかは歯の位置や噛み合わせによって異なります。

前歯では見た目を重視し、奥歯では強度を重視するなど、部位によって材料を検討することが重要です。



💰 神経を抜いた歯の被せ物の値段はどれくらい?

被せ物の費用は、保険診療か自費診療かによって大きく変わります。

保険診療の場合は、健康保険のルールに基づいて治療が行われるため、患者さんの自己負担割合に応じた費用になります。

一方、自費診療の場合は歯科医院が材料費や技術料などを考慮して価格を設定します。そのため、同じセラミックやジルコニアでも歯科医院によって費用が異なります。

一般的には、保険診療の金属冠や適応可能なCAD/CAM冠などは、自費のセラミックやジルコニアよりも費用を抑えやすい傾向があります。

自費診療の被せ物では、数万円から十数万円程度になることもありますが、使用する材料や製作方法、歯科医院の設備などによって幅があります。

また、被せ物そのものの費用だけでなく、根管治療、土台の処置、仮歯、型取りなどの費用が別途必要になる場合があります。

そのため、「被せ物がいくらか」だけで判断するのではなく、治療開始から最終的な被せ物が入るまでに必要な費用を確認しておくことが大切です。

費用について不安がある場合には、治療前に歯科医院へ総額の目安を確認しておくと安心です。



🧐 保険と自費の被せ物はどう選ぶ?

被せ物を選ぶときには、「保険だから悪い」「自費だから必ず長持ちする」と単純に考えるべきではありません。

それぞれに特徴があり、自分の歯の状態や生活スタイル、希望に合わせて選ぶことが重要です。

保険診療の大きなメリットは、費用を抑えながら必要な治療を受けられることです。一方で、使用できる材料や設計には一定の制約があります。

自費診療では、材料や治療方法の選択肢が広がり、見た目や機能性を重視した治療を選択できる場合があります。

特に前歯など、人から見えやすい場所では、天然歯に近い色や透明感を重視してセラミックを選ぶ方もいます。

一方、奥歯では見た目だけではなく、強い噛む力に耐えられるかどうかを重視する必要があります。

さらに、歯ぎしりや食いしばりがある場合には、素材選びだけでなく、ナイトガードなどによる保護について検討することもあります。

最適な被せ物は、患者さんの希望だけで決まるものではありません。残っている歯の量や歯の位置、噛み合わせ、歯周組織の状態などを総合的に確認して決める必要があります。



🦷 被せ物だけでなく「土台」も重要です

神経を抜いた歯では、被せ物の種類だけでなく、その下に作る土台についても考える必要があります。

根管治療後の歯に土台を作るのは、被せ物を支える役割を持たせるためです。

土台にはさまざまな材料があり、金属を使用したものや、ファイバーを利用したものなどがあります。

特に歯の残存量が少ない場合には、どのような土台を使用するかが歯の状態に影響することがあります。

ただし、土台を大きくすればするほど歯が強くなるとは限りません。

むしろ、土台を作るために健康な歯質を削りすぎると、歯の破折リスクに関係することがあります。そのため、できるだけ歯質を残しながら、必要な強度を確保することが重要です。

被せ物を選ぶ際には、表面の材料だけを見るのではなく、土台を含めた歯全体の治療計画について説明を受けるとよいでしょう。



⚠️ 神経を抜いた歯の被せ物で注意したいこと

神経を抜いた歯は、治療が終わった後も定期的な管理が必要です。

被せ物を装着すると虫歯にならないと思ってしまう方もいますが、被せ物そのものが虫歯になるわけではなくても、その周囲の歯質は虫歯になる可能性があります。

特に被せ物と歯の境目にプラークが蓄積すると、二次虫歯につながることがあります。

また、神経を抜いた歯では、虫歯が進行しても痛みを感じにくい場合があります。

そのため、「痛くないから大丈夫」と考えるのは危険です。

歯ぐきの腫れや出血、被せ物の違和感、噛んだときの痛みなどがある場合には、早めに歯科医院で確認してもらうことが大切です。

さらに、神経を抜いた歯は噛み合わせによる負担にも注意が必要です。

歯ぎしりや食いしばりが強い方では、被せ物や歯の根に大きな力が加わることがあります。

日中の食いしばりだけでなく、睡眠中の歯ぎしりは自分では気づきにくいため、被せ物が欠ける、歯が痛むなどの症状が繰り返される場合には、歯科医師へ相談してみましょう。



🔎 神経を抜いた歯の被せ物を長持ちさせるには?

被せ物を長く使用するためには、毎日の歯磨きが基本になります。

特に注意したいのが、被せ物と歯ぐきの境目です。

この部分はプラークが溜まりやすいため、歯ブラシの毛先を適切に当て、強く磨きすぎないように丁寧に清掃することが重要です。

歯と歯の間については、歯ブラシだけでは汚れを十分に取り除けない場合があります。そのため、歯間ブラシやデンタルフロスなどを使用して、口腔内を清潔に保つことが大切です。

また、定期検診を受けることも重要です。

被せ物の周囲に虫歯ができていないか、歯ぐきに炎症が起きていないか、噛み合わせに問題がないかなどを定期的に確認することで、トラブルを早期に発見しやすくなります。

神経を抜いた歯は症状が出にくい場合があるからこそ、定期的なチェックが重要になります。



❓ 神経を抜いた歯と被せ物に関するよくある質問

神経を抜いた歯には必ず被せ物が必要ですか?

歯の種類や残っている歯質の量、治療方法によって異なります。特に奥歯など、強い力がかかる歯では、歯を保護する目的で被せ物を装着することがあります。一方で、歯の状態によっては部分的な修復で対応できる場合もあります。具体的な治療方法は歯科医師による診断が必要です。

神経を抜いた歯には銀歯と白い歯のどちらがいいですか?

どちらが適しているかは、歯の位置や残存歯質、噛み合わせ、見た目への希望などによって変わります。銀歯は費用を抑えやすい一方、金属色が目立つことがあります。白い材料にはさまざまな種類があり、それぞれ強度や費用が異なります。

セラミックなら虫歯になりませんか?

セラミックそのものが虫歯になるわけではありませんが、被せ物と歯の境目にプラークが蓄積すると、残っている歯質に虫歯ができる可能性があります。セラミックを選んだ場合でも、毎日のケアと定期的な歯科検診は必要です。

神経を抜いた歯は何年くらい使えますか?

適切な根管治療と修復治療を行い、さらに日々のケアや定期検診を続けることで、長期間使用できる可能性があります。ただし、歯の状態や噛み合わせ、歯ぎしりの有無、口腔内の衛生状態などによって予後は異なります。

被せ物を入れた後に噛むと痛い場合はどうすればいいですか?

装着直後に一時的な違和感が出ることもありますが、強い痛みが続く場合や、噛むたびに痛みを感じる場合には、歯科医院へ相談しましょう。噛み合わせの調整が必要な場合や、歯の根の周囲に炎症が起きている場合など、原因によって対応が異なります。



🌿 まとめ|神経を抜いた歯は状態に合った被せ物選びが大切

神経を抜いた歯は、虫歯や根管治療によって歯質が大きく失われている場合があり、歯を保護するために被せ物を装着することがあります。

被せ物には、保険診療で使用される金属冠やCAD/CAM冠、自費診療で選択されるセラミックやジルコニアなど、さまざまな種類があります。

それぞれに費用、見た目、強度、適応条件などの違いがあるため、「どの素材が一番いい」と一概に決めることはできません。

前歯なら見た目を重視し、奥歯なら噛む力への耐久性を重視するなど、歯の場所によっても選択肢は変わります。また、歯ぎしりや食いしばり、残っている歯質の量なども重要な判断材料になります。

自費診療の被せ物を選択する場合には、材料費だけではなく、土台や型取り、仮歯などを含めた治療全体の費用を確認しておくことも大切です。

そして、どの被せ物を選んだとしても、治療後のメンテナンスが重要であることに変わりはありません。

神経を抜いた歯は痛みを感じにくいことがあるため、問題が起きていても自覚できない場合があります。被せ物を入れた後も、歯磨きや歯間清掃を丁寧に行い、定期的に歯科医院で状態を確認してもらいましょう。

「神経を抜いた歯だから仕方ない」と考えるのではなく、残っている歯質をできるだけ守りながら、自分の生活や希望に合った被せ物を選ぶことが大切です。

被せ物の種類や費用について迷っている場合には、まず現在の歯の状態を診てもらい、保険診療と自費診療それぞれの特徴について説明を受けてみましょう。納得できる治療方法を選ぶことが、治療した歯を長く大切に使うための第一歩になります。


監修

いわつか歯科
副院長 岩塚 久